<過密都市>東京の物流と、非常時に深刻化する品不足

2019年4月 「令和」の元号が発表となった日
コロナウイルスの影響が日本でも大きくなり、2020年という節目に入った途端に東京の街は不安に包まれています。
東京マラソンの一般ランナーの参加が中止になり、休日の街も目に見えて人が少なくなっています。
また、花粉の時期にも関わらずマスクが手に入らないという事態も発生しています。
東京マラソン2020、一般参加がキャンセルへ
3月1日に予定されていた東京マラソンの一般参加がキャンセルとなりました。
参加予定であった方には翌年度の参加権が自動的に付与されると報道されています。こちらは好意的に受け止められているようですが、参加費は規約にある通り戻らず、翌年は再度参加費が必要になるようです。
東京オリンピックのマラソンも札幌に移転し、オリンピックイヤーに銀座や日本橋といった綺麗な東京の街を駆け抜けるマラソンは「東京パラリンピック」(2020年9月6日実施)のみとなりました。
いよいよ日本でも本格的に危機感が伝わり始めたという印象です。
現在の東京の街の状況
東京の街の状況はと言いますと、平日の日中はほとんど普段の状況と変わらず人が出ていますが、休日の街中や人の集まる場所は目に見えて人が減り始めています。
現在はネットで何でも購入できることもあり、不要不急の外出が控えている人が増えてきたという印象です。
私は2月17日にコストコに行きましたが、あまりの人の少なさ(レジもフードコートも列なし)に驚きました。
マスク不足が深刻
2月18日時点で、マスクを街中で手に入れるのはほぼ不可能となっています。
1月には山ほどあったマスクが急に姿を消し、政府は大増産を依頼していると話したものの、市中では見かけることがほぼ無くなりました。
花粉の飛散が始まったことが追い討ちをかけて、需要が急速に高まった模様です。
いつもは花粉の時期には安くて大量に入ったマスクの箱が山積みにされているのですが、その1箱が今は貴重なものになっています。
2月18日の朝、マツモトキヨシの前に行列ができているので並んでみましたが、開店時間よりだいぶ早めに店員さんが出てきて、マスクの入荷が一切なかったと謝罪をされました。翌朝来るようにと言われたのに、と後ろの女性は話していました。
高すぎるネット業者に要注意
この混乱により、いくつかの業者が非常に高い値段でマスクを販売し始めているので注意が必要です。
通常、西友のプライスロック(いつも同じ価格で販売する商品)では、以下の価格で販売されています。
例として、2月19日時点で、コーワの三次元マスク(30枚入り)はAmazonで7000円以上、楽天で1万円以上の高値がついています。
東京の物資不足はよく起こる
東京では311での急速な食糧不足やミネラルウォーター不足に続き、これまでもバター不足、牛乳不足、ほうれん草不足、などがありました。
首都圏全体を含むと3000万近い人口がいますが、絶妙な需要と供給のバランスが普段はスムーズな物流の動きによって支えられていることが分かります。
そのため、多くの人が同じ物品を少しでも多く買おうとすると、急速に物品が不足します。
特に「品薄」という状態がニュースになると「買い占め」が始まり、市民が少しでも自分や家族の為にと確保に走るので、完全に手に入らない状態になります。
2020年の2月現在、マスクやアルコール消毒に関して、この状況が起きています。
流石にマスクは考えませんでしたが、普段の平常時に、少し多く買っておくことの大切さを感じました。
では、新型ウイルスの影響で、マスクの次に食料なども無くなることがあるのでしょうか。
新型ウイルスと食料備蓄
農林水産省は、新型ウイルスエンザ(今回のコロナウイルスではない)でのパンデミックに対して食料を備蓄するよう指針を出しています。
※ 平成21年に出たもので、今回の新型ウイルスと食料備蓄を関連づけた注意喚起は見当たりません。
新型インフルエンザに備えた家庭用食料品備蓄ガイド(農林水産省)
なぜ新型ウイルスで食料備蓄が必要なのかと言いますと、深刻な状況になった場合は人との接触を避けるために、小康状態になるとされる2ヶ月後までの間、2週間ほどは一切外出できない期間が出てくるからです。
Amazonやネットスーパーの配達でも代用ができますが、配達員が減ってしまったり、配達員からの感染を遅れて注文をしなくなったりする事態になれば、物流が停滞する可能性もあります。
実際にそこまでの状況になるかは分かりませんが、参考までに資料を見ておくのも良いかと思います。
震災の多い日本では日頃から備えがあるご家庭も多いかと思いますが、一人暮らしの方などでも備えがまだという方は、一度考えてみてもいいのではないでしょうか。
小さな部屋などでは保管場所の確保が難しいですが、何とか工夫して保管したいものです。
日頃からの備えを大切に
人口が密集した東京は今回のような新型ウイルスの他にも、台風による浸水や地震など、災害が多く予想される大都市です。
パニックや物資不足が始まってからではなく、日頃から「少し多め」に買っておくのがお勧めです。
備蓄には、想像力が大事になっています。
人それぞれ、収納スペースや家族の数、お子様がいるか、ペットがいるかどうか、どんな物資が自分に必要かに思いを巡らせ、上の資料なども参考に、日頃から準備されることをお勧めします。