マンションは賃貸か持ち家か。各メディアの議論を比較します
東京への一極集中が加速しており、マンションの購入費用も賃貸費用もますます増加傾向にあります。
今賃貸マンションやアパートに暮らしている東京人にとって、東京でマンションを買うのか、一戸建てを買うのか、それとも一生賃貸でいくのかは迷うところだと思われます。
各メディアが熱い議論を繰り広げていますが、今日は雑誌やブログ、不動産会社のページの中から参考意見として10記事を選びご紹介していきたいと思います。
プレジデント・オンライン
老後は「持ち家と賃貸」どちらが安心か現役のうちに家を購入すべきか?

賃貸と購入の双方のメリットを検討した上で、購入(持ち家)の安心感と、老後のローン返済後の豊かさについて伝えられています。この持ち家か賃貸かという議論でよく語られる「少子化で空き家が増えるので老人でも借りやすくなる」という意見に、疑問を呈されています。
マネー現代(講談社)
『「持ち家か賃貸か」「戸建てかマンションか」…ついに正解がわかった』

公認会計士の方による記事です。結論として、買うことをおすすめされています。しかし、あくまで良い物件を買うことに注意されていて、広さや真新しい新築に惹かれるのも分かるけど、水回りはいくらでもリフォームできるので、無理なく買える範囲で価値のある駅近物件をと話されています。
ダイヤモンド・オンライン
『大手不動産会社の常務が身内の40代に「持ち家は持つな」と言う理由』

コストや資産性で考えること、賃貸と持ち家を比較することに警鐘を鳴らし、大事なのは住む場所であると伝えられています。引越しを繰り返し、気に入った街で50代か老後に現金で買う、もし若い時に買うのであれば賃貸と同じ身軽さのある駅近物件をと語られています。
SUUMO
『賃貸vs持ち家、どっちがトク?FPに相談してみた』

ファイナンシャルプランナーの方によるご意見です。持ち家の方が良いという展開になっています。主な理由は持ち家の安心感、そして資産になるという点です。金額だけではなく、精神的な面も重視するように伝えています。
HOME’S
『「賃貸」と「持ち家」のどちらがいい? 自分と家族のライフプランから検討しよう』

持ち家、賃貸双方のコストの詳細が記されています。購入の際に驚かないためにも、知っておくと良さそうです。結局「コストではない」というのが結論となるのは多くの記事と同様です。
野村不動産アーバンネット
多くの記事が見落とす「賃貸vs購入」の盲点

住宅ライターの方が購入を強く勧められています。「賃貸がオーナーさんという他人に払うお金であるのに対して、ローンは自身の資産構築と、その為の銀行に払う手数料である」という観点で、性質の全く異なるお金を比較してはいけないと伝えられています。
ライオンズマンション
『マンション購入講座』

長生きする場合は持ち家の方が得になるという意見が伝えられています。人それぞれの価値観が重要という前提がありつつ、「社会的に信用力がつく」など、持ち家のメリットを伝えられています。
ブロガー学氏
『【断言する】賃貸 vs 持ち家 ←選ぶべきは、完全に「賃貸」ですよ』

主にローンに縛られるリスクが語られています。将来の収入に不安があるから買っておくのではなく、いつでも拡大縮小できる賃貸にしておくというお考えです。借金で行動力が失われる、自由度が下がるという視点から書かれています。富裕層や1人で稼ぐ力がある方には賃貸派が多いように見受けられます。
イケハヤ氏
『賃貸 VS 持ち家論争に終止符を打とう。「田舎で持ち家」が最強です。』
もう古い記事になりますが、有名なブロガーさんのご意見です。東京では賃貸派、田舎では持ち家派であると、田舎暮らしの魅力について語られています。東京で生きると決めた東京人には関係のないお話ですが、果たしてそれで良いのか?と考えてみるのも良いのではないでしょうか。
与沢翼氏
『賃貸VS所有』
少し前の短い記事になりますが、断然所有というご意見です。賃貸を繰り返した後「私には何も残っていなかった。」「私の行き着いた結論は、大変であっても所有すべし」と伝えられています。こちらには書かれていませんが、与沢さんは普段から若い頃は節約して賃貸に住み、現金で家の購入という論点で語られています。
コストだけでは決められない賃貸と持ち家
賃貸を勧める記事は見つけるのが難しかったです。私なりの所感ですが、コスト面では長期的に(特に長生きした場合)は持ち家派が勝りますが、震災などのリスクがあった場合は賃貸派が勝るようです。
未来のことは分かりませんので、コストに関しては両者どちらもリスクを取る必要は出てきます。
どこまでコスパを重視するかは、人により異なります。
家にそんなにこだわりは無いので絶対にコスパ重視という方々は、おそらく都心に近い駅近の中古物件、またはリスクを嫌って賃貸という結論になるのではないでしょうか。
住まい選びは価値観や性格が反映する
実際のコスト以外に、購入は安心へのコスト、賃貸は自由へのコストという考え方ができます。一方、完済後の持ち家がオーナーや管理会社を気にすることもなく、一番自由だとも言えます。
住まいやライフスタイルにこだわりがある方は、コストだけで借りるか持つかを決めるのは難しいのかもしれません。
その場合、「借りる」か「持つ」かの決め手となるのは、自分の「幸せポイント」「好み」「性格」です。
メディアや不動産屋さんの担当者、友人に影響されず、自分が価値を感じるものを徹底的に見つめてみるのが、失敗や後悔をしない為の対策とも言えます。