泉岳寺ってどんな街?(3)高輪・三田の寺院街

  • 泉岳寺駅の周辺には有名な「泉岳寺」の他にも、寺院が集積しています。
  • 泉岳寺駅の北東にある寺院をまわります。

泉岳寺や高野山東京別院については、泉岳寺ってどんな街?(2)をご覧ください。

泉岳寺駅 (高輪ゲートウェイ駅)ってどんな街?(2)高輪の寺院街
泉岳寺駅や高輪ゲートウェイ駅 の北側には、泉岳寺や高野山別院など多くの寺院が集積。 京急・都営の泉岳寺駅と高輪ゲートウェイ駅)(予定)が最寄り。 「大石良雄外十六人忠烈の跡」など赤穂浪士にまつわる史跡も多い。 ...

泉岳寺から白金高輪駅へ

泉岳寺から白金高輪駅へ

写真左手が伊皿子坂

泉岳寺駅から泉岳寺へと通ずる道は、第一京浜から入ると泉岳寺の手前で右に急カーブして伊皿子坂(いさらござか)を上がって行きます。その先は下り坂になり、その下り坂は魚藍坂(ぎょらん坂)と呼ばれて白金高輪駅の界隈で麻布通りへ合流します。

その通りの西側は港区高輪、東側が港区三田という地名になっており、小さな寺院が集積しています。

陽壽院から伊皿子坂を上がる

まずはその通り沿い、泉岳寺のすぐ近くに陽壽院という寺院がありました。お賽銭箱が見えています。

街を歩いていると宗派に関わらず人を寄せ付けないような(一般の民家のような)雰囲気の寺院もありますが、お賽銭箱や鈴などがあると少し敷居が低くなる気がします。

 

少し進むとNHKのシンフォニーオーケストラというビルがありました。渋谷ではなく、このような離れた場所にあるのですね。目の前には某新興宗教の大きな建物も。

伊皿子坂の交差点に上がってきました。ピーコックストアがありました。この先の魚藍坂のピーコックは古くからありますが、こちらは大丸ピーコック時代からではなく、現在のイオン系になってからオープンした模様です。

伊皿子交差点の近くには高輪皇族邸があります。間も無く厳重な警備になるかもしれません。

高輪側は泉岳寺その2で訪問しましたので、今回は三田側へ。

伊皿子坂の西が港区高輪、東が港区三田になります。今日はこの東側の一帯の寺院を回ります。

正三時・実相寺と亀塚公園

通りかかったのは、正山寺というお寺です。どこか優しく懐かしいような雰囲気のあるお寺でした。

ざくろがなっていました。風情があります。

少し進むと幽霊坂という坂に出ます。

幽霊坂。この先に多くの寺院が並んでいます。それにしても、幽霊坂という名前の由来が「寺院が並びものさみしいから」だそうです。

現代では京都ブームや神社仏閣、町歩きブームなどで、寺院は再評価されているように思います。今なら風情があると言われる光景も、寺院が当たり前のようにあった時代には「ものさみしい」と思われてしまったのでしょうか。

少し進むと、南側には亀塚公園があります。奥に見えてるタワーはザ・イトヤマタワーといい、wikiによると元政治家の糸山さんのペントハウスが最上階にあるようです。

振り返れば、浄土宗の実相寺があります。

浄土宗は京都では知恩院、東京では増上寺が本山になっています。

実相寺の境内

この泉岳寺や高輪界隈が不思議なのは、都心の一等地で政治や皇族、宗教法人、大企業なんて言葉が似合いそうでありながら、ふと素朴な景色があることです。昭和の少し田舎にタイプスリップしたような懐かしい雰囲気があるのは違和感さえ感じます。

東京は世界最大級の都市でありながら、多くの不特定多数の人々が行く場所というのは限られています。新宿や渋谷、東京駅周辺が目まぐるしく変わる中で、こうして外部の人があまり入ることなく残されてきた街があるようです。

最近では風情がある街として神楽坂や埼玉の川越などが人気です。比べると泉岳寺には商業的なお店は少ないので、同じような観光地になることは無さそうです。

三田・幽霊坂界隈の寺院

幽霊坂に戻り、北へと降っていきます。確かにお墓などが並んでいるので、決して明るい雰囲気の道ではありませんね。

王鳳寺という寺院です。

こちらにもザクロの木が。建物の色からか、旅館のような雰囲気もあります。

常林寺

周囲の寺院から目立っていたのは、曹洞宗の常林寺です。

境内が整備され、様々な碑が立っています。

植栽がとても綺麗でした。

各寺院の前にある言葉に考えさせられます。

明王院(港区三田)

厄除弘法大師とあります。高野山別院以来の真言宗の寺院です。

やはり真言宗や浄土宗は小さくとも入りやすい寺院が多い気がします。

その先の桜田通りに出たところに、何やら賑やかな雰囲気の慈眼禅寺という曹洞宗のお寺がありました。

ここもまた違った雰囲気です。同じ曹洞宗でも、同じ泉岳寺界隈でも、寺院の雰囲気は色々です。

さて、桜田通りに出てしまったので一度来た道を幽霊坂の王鳳寺まで戻ります。

南台寺・清久寺のある細道

奥に見えているのは桜田通りです。大通り沿いはマンションが林立しています。

港区三田。泉岳寺駅から少し歩いた小さな道の途中に、寺院が集まっています。

南台寺という寺院。こちらも小綺麗な佇まいです。

細道から振り返ると、田町のNECの本社ビルが見えています。この写真だけ見ていると、この道は日本の田舎というより、東南アジアのような雰囲気もあります。

坂を上がった所にある清久寺。

隣には御田小学校という小学校がありました。ここだけ見ていると本当に田舎の子達が出て来そうなイメージですが、子供達は三田界隈の古くからある住宅に帰るのか、それとも最近できたタワーマンションに帰るのでしょうか。間も無く下校の時間だったようなので、細い道が賑やかになる前に慌てて魚藍坂へ。

魚藍坂沿にもいくつかの寺院がありました。

古くからあるらしい、魚藍坂のピーコックストアです。今はイオン系となったピーコックですが、ダイソーが入っているのには驚きました。

【白金高輪駅】界隈

白金高輪駅に出ました。寺院が並んでいた小道から、急にビルと大通りの景色へ。

これまでの静けさからすると違和感がありますが、少しホットします。古い歴史と寺院街に、どこか重さを感じていたのかもしれません。

桜田通りの五反田方面

白金高輪駅です。駅にはスターバックスがありました。

地下からのアプローチなど、勝どき駅を思い出します。ちなみにこの地下出入り口から駅のホームまでは大変な距離がありました。

新しくできた駅ですが、都営三田線と東京メトロ南北線の2つの地下鉄が走っていることもあり、人気急上昇の土地のようです。マンションが林立していますが、無論「白金」という土地なので、値段はかなり割高かと思われます。

以上、泉岳寺〜白金高輪でした。