懐かしさが残るJR上野駅内部を散策【上野駅・駅舎編】

上野駅ってどんな駅?(上野駅・駅編)

東北地方への玄関口であり、昭和の時代には帰省客や旅行客で大賑わいだった上野駅。

現在はどのように変わり、昔の面影はどのくらい残っているのでしょうか。

<3分で巡る動画:銀座線上野駅からJR上野駅正面改札>

JR上野駅

上野駅」は東京都台東区にある鉄道駅です。上野駅の西側にある上野公園の地下には京成電鉄の「京成上野駅」もあり、両駅は地下道でつながっています。上野駅と言えば東北地方へのターミナル駅として長い間利用されてきて、新幹線も一時期は上野駅を発着点としていました。

年末ともなると帰省客でごった返し、多数の臨時列車が運行されるも、特急電車や寝台列車には乗り切れない程の乗客が殺到、、なんていうニュースを子供の頃は目にしました。

時代が移り変わり地方からの「出稼ぎ」などと言うものも減ってきて、東北・上越新幹線の開業、更に東京延伸等も重なり、上野駅の活気は少しずつ失われてきています。

しかし上野が大きく衰退してきているわけではありません。御徒町との間にあるアメ横等は、平成に入ってからは大晦日の風物詩という程ではなくなってきていましたが、現在では外国人観光客で大賑わいです。(2020年春はもちろん激減中ですが)

なぜ日本はここまで変わったのでしょうか、そんな深い疑問も持ちつつ、上野駅を散策しました。

上野駅公園口

上野駅の公園口のコンコースです。上野駅の北側に位置しホームの2階に位置しています。

中には「エキュート上野」があり、飲食店や商店などが並んでいます。同じ街で改札階があり上野公園の上野動物園や東京文化会館、国立西洋美術館などが駅前にあります。

上野のシンボルの上野公園も大きく変わりました。以前はイラン人がテレホンカードを得るために集まっていて、一面ブルーシートで覆われていたような上野公園でしたが、現在は美術館や博物館が多く集まる都市公園としてきれいに整備されてきています。上のは現在ではアートの集まる街として週末などには多くの家族連れや外国人客などで賑わいます。

公園口のコンコースにはエキュートがあり、店舗が多くあります。

上野駅入谷口

上野駅の北側の3階コンコースの部分には、他にも入谷口と言う出口があります。

駅前には「ジャイアントパンダ待ち合わせ場所」とあります。

その「ジャイアントパンダ 待ち合わせ場所」  巨大な熊がいました。

入谷口の前は大きな広場になっており、JR線のホームの上に大きなペデストリアンデッキが広がっています。上野公園側そして反対側の入谷側にも出ることができます。

入谷改札から丸井の方向です。中央を昭和通り、その上を首都高1号上野線が走っています。

入谷口は観光客や訪問者の導線からは少し外れています。公園に行くには公園口から、アメ横方面や駅の西口方向に出るのであれば中央改札から直接降りてしまう方が早いからです。

3階のコンコース(改札内)に戻ります。

1階の中央改札へはホームを経由するか、直接降りるエスカレーターもあります。

エキュートのある3階コンコースから、ホームのある2階を通り越して1階まで直接行くことができます。

上野駅13〜17番ホーム

JR上野駅のホームは1番〜12番が2階部分に位置し、13番〜17番は1階に位置しています。

2階の10番以降と1階のホームは貫通しておらず、上野駅が終着の折り返しホームです。

このホームは以前は北斗星や特急列車などが発着するターミナルでしたが、現在は残念ながらほとんど使用されていません。

1階の終着駅風のホームと、南北に貫通する2階のホームが同時に見えています。

(夏に撮影)

(夏に撮影)1階、2階のそれぞれのホームに列車が入ってきます。

昭和の上野駅

1980年頃の時刻表を見ると、まだ東北新幹線はありません(上野駅まで開通は1985年)。変わって、現在は既に廃止になっている多くのL特急や寝台列車が上野から発着していたことが分かります。

例として、1979年12月の上野発の夜行列車の時刻表です。東北本線、常磐線の双方を通る寝台列車が頻繁に上野駅を出発していたことが分かります。

こちらは定期列車のみ記載ですが、年末年始なので実際には多くの臨時列車も出ています。高頻度で夜行列車が上野駅を発車していたことが分かります。

  • 19:08 急行八甲田 青森
  • 19:31 急行津軽1号 青森
  • 19:50 ゆうずる 1号 青森(常磐線経由)
  • 19:53 ゆうずる 3号 青森(常磐線経由)
  • 20:32 急行十和田 3号 青森(常磐線経由)
  • 21:40 ゆうずる 5号 青森(常磐線経由)
  • 21:53 ゆうずる 7号 青森(常磐線経由)
  • 22:00 あけぼの 1号 青森 (秋田経由)
  • 22:16 ゆうずる 9号 青森(常磐線経由)
  • 22:21 はくつる    青森 (東北本線)
  • 22:24 あけぼの 3号 秋田
  • 22:34 北星      盛岡 (東北本線)
  • 22:41 急行津軽 5号 青森
  • 22:48 急行 八甲田  青森
  • 23:00 ゆうずる 11号 青森 (常磐線経由)
  • 23:04 急行 出羽   酒田
  • 23:20 急行十和田 5号 青森 (常磐線経由)
  • 23:32 急行いわて 23:32
  • 23:42 新星 仙台
  • 23:55 急行ばんだい/あづま 会津若松/仙台

基本的にゆうずると急行十和田は常磐線を経由し、水戸駅に停車していたようです。

新幹線ができ、夜行列車が廃止になり、上野駅のホームは現在はひっそりと静まり返っています。

上野駅・新幹線ホーム

またこの場所には東北上越北陸新幹線等に降りる地下のホームへの改札口もあります。

上野駅中央改札

上野駅の中央改札を出ると、公園口の「エキュート上野」とはまた別のJR系のショッピングセンター「アトレ上野」が駅の構内にあります。アトレ上野は、上野駅のホーム高架下や、昔からある上野駅の駅舎を利用した駅ナカショッピングセンターで、レストランやショップなどがあります。

東京メトロ銀座線また東京メトロ日比谷線の上野駅へと降っていくエスカレーターが見える面白い空間です。

終着駅の雰囲気も今でも残しています。

レトロな空間がレストラン街として利用されています。

駅舎の上野駅の外観です。

上野の駅前にはマルイ上野店があります。1972年に京成百貨店として開店し、1985年には丸井になっています。

その他は御徒町駅方面へと商店街が続きます。

上野駅地下

上野駅にはJR各線の他に、東京メトロ銀座線、日比谷線が乗り入れています。

銀座線の改札です。

上野らしいガラスアート。

さて、この地下通路は戦後そのままのような雰囲気のある暗めの造りだったのですが、写真を撮りに行く前に改装されてしまいました。

レトロな作りの部分が残っている貴重な空間。

上野駅からは近くにある京成上野駅まで地下道が続いています。

京成上野駅へと続きます。

そして京成上野駅に出てきました。こちらも改装されたばかり明るく綺麗になっています。

京成上野駅から地上への出口です。

京成上野駅を出たところです。左奥に先ほどいたJR上野駅が見えています。

京成上野駅は上野公園の地下にあり、駅の上はすぐ西郷隆盛像です。

この地下道はさらに大江戸線の上野御徒町駅や銀座線の上野広小路駅、日比谷線の仲御徒町駅まで続いています。

上野駅のリンク

JR上野駅構内図