【南青山】ってどんな街?渦中の現場付近を歩いてみました

児童相談所ができることでニュースになった、南青山の現場に行ってきました。実は私、毎週この土地の横を歩いて通っています。

一時期は「お前も南青山セレブか!」とパイでも投げられそうな世論でしたが、残念ながら私は新宿区民です。

それは置いておいて、現場は特に立て看板があるわけでもなく、静かなものです。本当にそんなニュースがあったのか、と思う程です。

メディアのセンセーショナルな報道に、南青山は孤立してしまいました。

印象的だったのはツイッターなどで全く関係なさそうな地方の人たちが激昂していたことです。おそらく南青山がどんな街か知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで、ちょっと南青山がどういう街なのかについて浅く研究してみようと思います。

あくまで街のブログですので、児童相談所の是非や賛否などについては控えます。

スポンサーリンク

南青山とはどんな街なのでしょうか。

先に南青山5丁目の現場の様子です。(仮称)港区子ども家庭総合支援センター とあります。

高さ約15メートルですから、建物としては大きな日影を作るなどの問題は無さそうです。

周辺は高級マンションが何軒が立ち、あとはオフィスと小さなお店などです。


この土地の住所(南青山5−258)ではGoogleで出てこないので、この地図の中心は土地の前にあるCITY SHOPにあります。

南青山の南側、青山骨董通りから少し入った場所です。

地図の右上に青南小学校とありますが、この通りは表参道駅から根津美術館に続く道で、ブランド店やヨックモックの本店などが並ぶ通りです。どちらにしろ、徒歩でも歩き回ることのできる距離です。

表参道駅のA5出口です。このA5出口の上は茶色いマンション「南青山第一マンションズ」(後述)になっています。ややアメリカンチックなレトロな建物で素敵ですが、現在建て替えが予定されています。

今更ですが、駅名は「表参道駅」です。「南青山駅」や「青山駅」という駅はここにはありません。青山という地名がついたのは「青山一丁目駅」のみですが、ここからは少々離れた赤坂御用地の前にあります。

このような雰囲気でファッション関連のお店が続いています。夏に撮った写真なので緑が綺麗です。

建築が話題になったプラダのお店もこの通りにあります。

銀座や新宿のように沢山の集客を目的としている訳ではないようで、この辺りは週末でもそこまで人通りがある訳ではありません。

この交差点を右に入って少し行ったところが、南青山の渦中の土地になります。

このままもう少し根津美術館の方へ行くと、H&Mの上位ブランドの”COS”があります。

さて、先ほどA5出口の上にありました、南青山第一マンションです。こちらはB3出口側から見た様子です。向田邦子さんや糸井重里さんなど著名な文化人の方々が過去や現在、住まわれているそうです。

「いかにも南青山」なデザインだと思うのですが、建て替え後はモダンなデザインになるのでしょうか。この建て替えについても賛成派、反対派などで揉めているようです。

さて、そこから50メートルほど離れたところが、渦中の児童相談所の建設予定の土地です。

とても大きなスペースです。表参道駅側から、西麻布方面を向いた様子です。奥の2階建ての建物にはCITY SHOPとカフェなどが入っています。右へ行くと骨董通り、左へ行くと先ほどのプラダやCOSのある通りです。

この土地が日本中を騒がせたわけです。

なぜ南青山が選ばれたのか

これまで東京都の管轄だった児童相談所ですが、港区は都心である港区の住民にあった施設を作りたいと都に要望し、実現。

「都心港区の家庭が楽しくいきいきと子育てを楽しむことができるよう、多様な文化や人との出会い・交流や学習の場として子育てを応援するとともに、子どもと家庭の状況に応じた支援機能と児童相談所の専門機能とを一体化させ、総合的に支援していくため」

参照(港区・南青山用地での整備の理由)

そして国から購入したのが、この土地だということです。多国籍な南青山において、素晴らしいコンセプトに見えます。

港区の中で「いや〜南青山はやばいよ。他でもうちょっと探してみようよ」という話になるとは、考えづらいです。むしろ歓迎されると思っていたかもしれません。

大炎上した「南青山」ブランド

港区内の高級住宅街は他に色々ありますが、「青山」は東京の人でなくても誰もが名前くらいは知ってる土地ブランドです。

雑誌やテレビは「面白い発言」「痛い発言」が出ないか今か今かと待っているわけですから、それに極一部の世間知らずな南青山の方が乗っかってしまったわけです。他の南青山の方は大迷惑ですね。

どのような意見でも、「子供は大事」とか、特に「かわいそうな子供」という正論の前に勝てるわけがありません。

メディアが取り上げる一部の南青山の住人の方の意見を、南青山全体の民意のように捉えるのですから、日本人に限ったことではないのでしょうが、人々のメディアを見る際の非冷静さは相当なものです。

また、人気のコメンテーターや有名人が揃って子供側の発言をして賛同をしました。もちろん日本中が賞賛してくれますが、南青山に住んでいる方や南青山の子供のことはそれほど考えられていないように思います。

世論は港区側についたわけですが、港区は自ら南青山ブランドに傷を付けてしまったことになります。

ピーコックが閉店するニュースでさえ、南青山だから同情できない、というような声がネット上にはありました。おそらく青山通りを挟んで向かいの渋谷区神宮前だったら何も言われないのですから、おかしな話です。よほど住民の方の発言が気に入らなかったのでしょう。

域内にある青南小学校にまで「南青山住人が通っているから」という理由で悪いコメントがついているのですから、ここまで来ると若干ヘイトです。

今や意図的に価値を下げたい人がいたなど、陰謀説も出始めています。

住宅地としての南青山の雰囲気とお子様の風景

落ち着いたしっとりした雰囲気のマンションが多い地域で、さすがの南青山という物件が多いです。天井知らずで成功者やリッチな富裕層がいる地域ではあると思います。

ただ、この界隈にも子どもは住んでいます。むしろ私のいる新宿区の地域などと比べると、多いような気さえします。南青山やこの界隈で驚くのが、いわゆる夕方のママチャリの多さです。

郊外の庶民的な住宅地で育った私からするとこの界隈なら全員高級外車で小学校でも通ってるのかと思っていましたが、お母さん達は電動アシスト付きのママチャリで頑張っていらっしゃいます。閉店予定ですが、青山通りのピーコックの前なども夕方になると驚くほど子供カゴの付いた電動自転車が溢れています。

それを見ると私は個人的には日本の最上位地域なんだから「もう少し夢を持たせて!」と勝手に思ってしまいますが、それは無茶な話で、東京都心の生活では自転車が便利です。

域内には区立青南小学校があり、もちろん子供たちは大勢いるので、今更南青山に子供が合わない訳ではありません。

裕福でない家庭の子だからダメなのか

私の友人が港区の関係箇所で非常勤で勤務をしていましたが、港区=富裕層や東京カレンダーに出てくるようなシャレオツライフを送っている方ばかりではなく、港区でも生活に困っている人や問題を抱えている方が沢山いるということです。

ただ、この施設の利用客層の実態は分かりません。世論が守ろうとしている子供や家族は世間一般より遥かに裕福かもしれませんし、逆にもう少し生活費の安い地域に移動する事もできない程に困窮しているのかもしれません。
よくアメリカで貧しい人が地域に入ってくるから地下鉄の駅の建設に反対するというのがありましたが、少し似た理論でしょうか。しかし多くの人が集まる東京都心で、裕福な人々だけの地域を作ろうというのはちょっと難しい無理なのかもしれません。
この土地の一角は飲食店は少ないですが、現場の近くには学生の集まる青山学院があるわけですから、少し行けばドトールやKFCもありますし、ラーメン屋もあります。高いお店が多いですが、ランチを食べる場所が無いなんてことはないです。

南青山ブランドへの影響はあるのか

まず大前提として、この児童相談所は低層で、建物自体が地域に影響を与えるとは考えにくいです。なので、この施設がどういったものなのかが焦点になります。

    • 訪問者数やどのくらい自転車や車が増えるかで、周囲への影響は変わりそう。

パチンコやドン・キホーテが建設されるのであれば明らかに静かな住宅地やファッションの街にとって害となるので分かりやすいです。ただ、児童相談所の周囲への影響がどの程度かという問題になります。

「子供の声は騒音じゃない」というのは、それは人によって解釈は異なるので、自分は大丈夫だからと価値観を押し付けると誰かが苦しみます。適切に対処される方が望ましいでしょう。

私は防音や自転車(駐輪やアクセス経路)などの問題さえしっかり対処されれば、この施設が環境にとって悪影響ということは無いのではと思います。

あとは自転車ですが、周辺はファッションブランドが多くブラブラ歩いている人もいるので、そこを沢山の自転車が暴走するなんてことがあると危険かもしれません。これらの問題が適切に対処されれば、施設の存在だけで南青山の価値が下がるなんてことは無いように思います。

街を尊重するという観点

ただし、、もしも港区が自らの土地のブランドとか、そういったものを全く考慮しなかったのであれば、そこは勿体無いし、今後大丈夫かな?という不安もあります。

児童相談所は置いておいて、南青山はやはり特別な雰囲気のある場所であります。

港区は結構広いので、これが赤坂や新橋の辺りだったり、それこそ建設中の高輪ゲートウェイ駅の近くなどであれば、例え反対運動があってもここまで日本中を巻き込む大論争になったでしょうか。

東京や近郊の色々な駅に行っていると、東京は街に個性があって面白いです。ただ、どこも同じような街並みになりつつあります。駅前にチェーンの飲食店、コンビニ、ドラッグストア。

ましてや自己主張の強いデザインの量販店ができたりして都心が郊外化(どこも似たような光景になる)するのは、それは恐ろしいものです。

東京全体では人々に多様性があって、それぞれの街に個性があって、ライフスタイルや好みによってオフィスの場所や住まいを選べるというのが理想だと思っています。

そうした中で東京都心には幾つかの「世界を圧倒するような」と言っては大げさですが、そうした独特の雰囲気を持つ街があります。渋谷や銀座のような大規模な施設はないですが、南青山は雰囲気で圧倒する、日本の底力を見せる街だと感じます。

上の写真はほんの一部で、南青山は世界有数と言えるほどファッションブランドの集積してきた地域です。歩いている人も、モデルのような人たちが混ざっています。渦中の土地の同じ並びにはMarc JacobsやD&Gのデザイン性に溢れたショップがあります。ロサンゼルスで言えば、ロデオドライブです。

個人的に、こういう成熟した雰囲気は新興国には出せないものですし、昭和から成熟してきた東京の貫禄だと思っています。

外国人観光客が南青山に迷い込めば、「うわ、、私の国にこんな場所はない、すごい、」と思うかもしれません。

今回の騒動とは関係ありませんが、街並みやデザイン、土地の特徴を大切にしていって、東京都心が世界が嫉妬するような、更に魅力的な都市になればと思うのであります。

コメント